皮膚は肝臓や腎臓といった臓器という枠組みで身体の組織を分類した場合、腫瘍性疾患が発生する確率が高い臓器の1つです。皮膚は紫外線や粉塵、外傷など様々な外的刺激を一番妻子に引き受ける臓器の1つ、身体の内側を守る最初のバリアー機構です。様々な刺激を受けるということと、皮膚自体が常に細胞分裂を行っていると言った特性を持つが為に腫瘍性の疾患が多いと考えられます。今回の写真は犬の皮膚の腫瘍です。非常に大きな所謂できものが脇から胸にかけてありました。確定診断が出たわけではありませんが、悪性腫瘍が非常に高く疑われる腫瘤です。今回は切除が可能でしたが、皮膚の腫瘤は良性・悪性問わず、かなりの大きさに腫大していくものもあります。腫瘍、特に悪性腫瘍が強く疑われる場合、治療の基本は早期発見、早期治療です。また、外科切除がまず可能かどうかで治療経過が大きく変わるケースが多々あります。皮膚に限らずですが、何かおかしいと感じた場合は早期の受診をお勧め致します。
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