ラブラドール １歳９ヶ月齢 去勢オス 公園で遊んでいるうちに他の子の持っていたゴム製のボール（直径6.3ｃｍ）を咬んで飲み込んでしまいました。レントゲンで胃の中にしっかり写っています。ゴム製のボールは咬んだ時に穴が開き、中の空気が漏れ、小さくなりラブラドール位の大きさの犬ですと飲み込むことが出来てしまいます。胃の中に入ると空気が入ったり、胃液なども入り元の大きさに戻ってしまいます。元の大きさに戻ると吐きたくても吐くことは難しいです。ボールなどが胃の中にあると胃粘膜を刺激し、胃酸が分泌されます。いわゆる胃酸過多の状態になり、胃粘膜の充血、出血、糜爛などをおこします。この大きさですと内視鏡のバスケットによる摘出が不可能です。この子の場合開腹手術を行い、胃切開をし、胃の中でボールを切除して小さいしてから摘出を行ないました。術後問題もなく、無事に５日後に退院いたしました。
このレントゲンは約１か月後の写真です。懲りずにまたボールを飲み込んでしまいました。
このように同じことを繰り返す場合、飼い主さんはよほど注意をしなくてはさらに３回目４回目と繰り返します。しつけではなかなか直せないので、まず散歩に行くときは口輪をして、落ちているものなどを食べることが出来ないようにする必要があると思います。本能的に取られまいとしてすぐに飲み込もうとします。その時口の中に入ったものを飼い主さんが手を入れて取ろうとすることは犬も興奮しているので危険です。そうなる前に食べさせないことをさせてください。