先日、ノーベル生理学・医学賞を日本人の大村智さんが受賞され話題となりました。大村さんは微生物が作り出す有用な化合物を次々に発見し、医療や研究に大きく貢献した業績が評価され、受賞しました。中でも寄生虫による風土病(オンコセルカ症=河川盲目症は、ブユが媒介する寄生虫病であり、網膜に入り込んでしまうと多くが失明してしまう。)の治療薬として実用化した「イベルメクチン」はアフリカなどで無償供与され、世界で年間3億人を失明の恐怖から救っています。この薬の開発のおかげで、多くの人が救われているわけですが、実はこの薬は日本でもメジャーであり、動物病院病院には必ずと言っていいほど常備されています。動物でも、寄生虫に対しての治療薬として使用されており、特にフィラリア症に対して使われています。ワンちゃんの飼い主さんであるならおなじみのあのお薬です。日本が開発した素晴らしいお薬です。人だけでなく、動物にも効果は大きく、今ではなくてはならないものです。フィラリア症は同じ寄生虫疾患ではありますが、心臓に寄生する恐ろしい病気です。ですが、このお薬のおかげで、ほぼ100%予防できる病気です。しっかりと予防スケジュールを守って、愛犬の生活を快適に過ごしてあげましょう。写真は当院のイベルメクチン製剤ラインナップの一部です。
お薬病気等々に関して、ご不明な点があればお気軽に当院にご連絡してください。